2-plyの25番手の細い糸が6本ゆるくよってありますので、日本では「25番糸」、海外では「6 strand」と呼ばれます。ゆるくよってある糸を6本に分けた各々1本が25番の糸です。
色数が豊富で、必要な本数を合わせて使う事で細かいステッチから太いステッチまで対応できますので、最も幅広く使われる綿刺繍糸です。各社とも8m(6本X8m)のカセ仕立てで、400色以上あり、当店では下記4社の糸を全色常備在庫しています。
光沢のある2 plyの綿刺繍糸で、日本のメーカーは5番だけですので「5番糸」としてお馴染みですが、DMCなどは、3番(最も太い)、5番、8番、12番(最も細い)の4タイプがあります。
3番と5番は、カセ巻き。8番と12番は、玉巻きの仕立てになっています。(DMCは玉巻の5番もありますが、当社は5番はカセ巻きのみ取扱っています)
玉巻の糸はレース糸と見た目は似ており、DMC社のホームページではレース糸の項目にも記載されていますが、レース糸(例えば、DMC Cordonetなど)より撚りが甘く、柔らかい糸です。
英語ではPearl Cotton ですが、フランス語では Coton Perle と、言葉の並びが逆になりますので、「コットンパール」と呼ばれる事もあります(日本DMCのサイトなど)
5番の糸は、日本の「
てまり糸」と似ていますので、てまり糸の代用としてよく使われます。
ハーダンガー刺繍に適していますので「ハーダンガー糸」と呼ばれる事があります。
テディベアの鼻の刺繍には、アンカーのパールコットンが人気です。(糸の芯までしっかりと染めてあるので、こすっても白くならないから。というのが人気の理由だそうです。真偽は不明です。)
4 ply の上質な綿刺繍糸で、フランス刺繍(自由刺繍)、カットワーク、アジュール、ドローンワークなど、多彩なステッチに適応するよう各種の太さが用意されていますので、細かいステッチには細番手の糸を、大きなステッチには太番手の糸を使います。「カットワーク糸」と呼ばれる事もあります。
DMCは「Broder Special」、Anchorは「Coton a Broder」が正式商品名です(いずれもフランス語)。日本では「Coton a Broder」の後半部分をとって「アブローダー」と呼ばれています(コスモはそのまま「A Broder」、オリムパスは「Coton a Broder」と表示されています)
つや消しの細い綿刺繍糸で、特有のナチュラルな風合いが得られる刺繍糸です。
絹糸にはFilament silk とSpun silk の2種類があります。
Filament silk は、蚕が作る長さ1500-3000mの原糸をそのまま糸にしたもので、艶のある光沢が特徴です。Kreinik Silk Serica(当店では扱っていません) や、後述の日本刺繍用釜糸がこの種類の糸です。
Spun silk は、短かくした原糸を紡いで糸にしたもので、柔らかな光沢と扱い易さが特徴です。Kreinik Silk Mori(当店で扱っています) がこの種類の糸です。
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Kreinik : Silk Mori
段染めの絹刺繍糸につきましては、次のページをご覧ください。
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Caron : Waterlilies
Soie D'alger は、以前アメリカのKreinik社が取り扱っていましたが、2000年に取り扱いを中止した為、入手が若干困難になっています。Kreinik社のサイト内に、
Silk Mori への変換表がありますので、参考にしてください。
大きい光沢の得られる糸で、刺繍にアクセントを加える時に用いられます。25番糸と同様に、ゆるい6本よりになっていますので、ステッチに応じて本数を使い分けることができます。
絹同様の光沢と柔らかさが得られるエコノミーな刺繍糸です。
麻布に麻の糸で刺すとナチュラル感あふれた作品になります。
つや消し(MAT)の太く柔らかい綿糸で、目の粗い布やキャンバスに刺す時に使われます。タピセリーウールと組み合わせて使ったり、編み糸として使われたりもします。
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DMC : ソフト刺繍糸#4
ニードルポイントや毛糸刺繍に使われます。
タピセリーウールは太い毛糸で、そのまま使います。
クルーエルウールは細い毛糸で、25番刺繍糸のように必要本数を揃えて使います。
DMCメディシスウールは、取扱っていません。Appletons クルーエルウール(2-PLY)の1本どりが、メディシスウールの代替になります。
上記4種共に、小カセ巻きのみを全色取扱っています。大カセは取扱っておりません。
Rainbow Gallery の Wisper は、W88 White のみを取り扱っています。
1990年代にアメリカを中心にリボン刺繍が流行しましたが、日本では古くからリボン刺繍は多くの方に好まれていました。アメリカで使われているシルクリボンのほとんどは、当初日本から持ち込まれたものでした。